歯列矯正を始める前に

 

 治療を開始する前に知っておくべきこと 

 

 歯列矯正治療を受けるということは,主治医の選択から始まります.「矯正歯科治療とは,歯だけでなく,歯周組織やあご,骨の成長を含めた領域を扱う医療であり,決して歯並びだけを治すのではありません」 歯列矯正治療は,一生に一度の治療が原則であり,2年前後という期間に渡って通院する時間的要素に加え,保険診療外の治療費(厚生労働大臣の認める疾患は保険診療になります)をご負担いいただくことになります.

 検査・診断によって治療方針が決まり,いったん治療が始まると,簡単に通院するクリニック(主治医)を変更することは望ましいことではありません.カウンセリングを受けた後は,即決,即答はせず,ご家族に相談したり,複数の専門クリニックにて相談した上で慎重にきめましょう.

 矯正歯科医療の治療技術の認定は,日本矯正歯科学会日本成人矯正歯科学会など,海外も含めると多くの団体によって認定制度が運営されています.国民に分かりやすくという観点から,来年度2019年よりは統一された専門医制度が開始される予定です.

 歯並びの治療は,

 ① 見た目を重視する 「美容医療(自由診療)」 の部分と,

 ② 顎変形症や先天性疾患といった 「保険医療」 の部分

に大きく分けられます.しかし,この二つの境界線の患者さまも多く,治療方法は多様であり,顎顔面の矯正治療学の診断は,あなたの今後の人生にも大きく影響する医療行為です.

 当院にも,治療途中や,再治療を求めて相談に来られる患者さまが増えております.消費者庁関連団体からも,患者さまの「治療被害についての報告」が散見されるようになっています.

 矯正歯科治療は 「一生に一度」 の治療であり,一生のお付き合いになる医療です.そして,多くの不正咬合は,遺伝的要因も含んでいます.

 厚生労働省,消費者庁からのお知らせ

検査結果と治療方針,治療期間,費用は? 

治療方針(抜歯/非抜歯/手術)の根拠は?

治療費には何を含むのか?

消費者庁

 保定期間中の通院,後戻りをした場合の再治療は?

引越しの場合の転医先は?

これらについて,納得できるようお尋ねください.

そして以下の内容は,十分にご理解下さい.

 

1.はじめに

2.よい咬み合わせとは?

   不正咬合の治療目標,原因と予防

3.矯正治療のリスクと限界

   いわゆる”顎関節症”

   歯肉退縮と歯周形成外科

   抜歯やアゴの手術について

4.相談・検査・治療の進め方

   ① 検査について

   ② 治療をはじめる時期について

   ③ 来院間隔について

   ④ 治療期間について

   ⑤ 治療が終わったら

   ⑥ 転医あるいは治療の中断について

5.使用する矯正装置

   ① クリア アライナー装置(いわゆる「マウスピース矯正」)

      ・歯科矯正用治療支援プログラム

        (クリンチェック®ソフトウェア)

   ② エッジワイズ装置ワイヤー矯正,Braces:ブレース)

      ・リンガル ブレース(歯の裏側の装置)

      ・エステティック(審美)ブレース

      ・メタル(金属)ブレース

   ③ アンカー スクリュー

   ④ エラスティックス(顎間ゴム)

   ⑤ 機能的顎矯正装置(可撤式装置)

   ⑥ リンガル・アーチ〔舌側弧線装置 〕

   ⑦ 顎外固定装置

6.患者さま・保護者への注意事項

以上の内容は,治療の説明のあらましです.

個人個人の歯並びの状態によって

説明と異なることがあるかもしれませんがご了承下さい.