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5. 矯正治療のリスクと限界・副作用

< テクノロジーの進歩による課題の克服,最善の矯正歯科医療 > 

 医療技術の進歩にはめざましいものがあり,テクノロジーは時代と共に変化して行きます.歯を望むところに移動させるという歯科矯正の分野においても,3D技術やTADs(アンカースクリュー)によって,旧来からの治療方法は,著しく簡略簡便化され,私が歯科医師となった30年前(1987年)には,存在さえしていなかった診断・治療方法が日常的に実施されるようになりました.その時代における最善の歯科医療は,考え方から治療技術まで,パラダイムとイノベーションを繰り返しながら変化し続けてきました.ほとんどすべての症例は,より正確に診断し,より効果的に,そしてより短い治療期間で,高精度な治療ができるようになりましたが,まだまだ改善するところはあります.

 進歩や変化は,なぜ起こり続けるのでしょうか? それはすべての医学・医療というより,人類や人間の体には「未知」の部分が常に存在しており,常に不確実であり,発見・改良・改善の余地を残している結果とも言えます.こうしたことから,最善の医療は常に変化し続けており,現時点での医療技術では未だ治療方針どうりにいかなかったり,希望される治療が不可能な場合もないとは言えません.

 あなたが治療を受ける時,われわれ医療従事者は,その時点における適切な教育を受け,十分な知識・経験を持ち,患者さまから信頼される標準的な医療を提供できる専門分野の医療従事者として,最善の治療をご提供するように常に研鑽を続けています.しかし,矯正治療を含むすべての医療サービスには「リスクと限界・副作用」といった未知の不確実な部分も未だ伴うことをどうぞご理解ください.

 しかし,そもそも「リスク」とは何でしょうか?  リスクとは想定外のことであり,予知できたり想定され,対処できることはリスクとは言いません.矯正治療中に起こる様々なリスクや副作用・合併症は,近年のテクノロジーの進歩によって,非常にまれとなり,事前に回避可能であったり,起こったとしても想定内として事前に患者さまにご説明できるようになってきました.しかし,進歩や変化とは,常に新たな未知の発見,改良・改善の分野を生み出し続けていることをご理解ください.これらは患者さまにとって重要なことであり,治療を開始する前に十分にご納得いただく必要があります.

 たとえば,矯正治療中には歯根吸収が起こりますが,その原因は長い間わからない時代が続いていました.しかし治療開始前のCBCT検査によって,患者さまの歯根と歯肉歯槽骨の診査(歯槽骨の厚み,バイオタイプなど)を行う技術が開発され,こうしたリスクの難易度やこれを回避する情報が得られるようになりました.また歯が癒着している場合には動かないこともあります.治療後にきれいに整った歯並びが後戻りすることもあります.突然顎が異常に発育したり,顎関節の問題(変形性顎関節症など)や智歯(親知らず)の萌出により,咬合状態(歯の噛み合わせ)が悪化したり,舌や唇を噛むような習癖も原因になることもあります.

 当クリニックでは,患者さまのご要望を達成するために,個人個人に応じた治療方針矯正治療のリスクと限界・副作用について,正しい医療情報をわかりやすくご提供する努力を行っています.十分にご納得いただいた後に治療を開始していただき,あなたの歯の寿命と美しさの向上にお役に立てることが我々の望みです.

矯正歯科医療の目的について,AAO(米国矯正歯科医会)では,『歯列矯正治療は複雑な医療プロセスであり,国民にとって最善かつ安全な方法は,資格を持つ矯正歯科専門医の直接かつ継続的な指導の下で治療を行うことである』とし,(a)倫理・道徳的方法による顎顔面歯列矯正のthe art (術) and science(知,學)を広く世界に広めること.(b)質の高い矯正歯科治療と口腔ケアの重要性を広め,国民の利益を擁護することにより,国民の健康を増進させること.(c)矯正歯科治療の利点と矯正歯科専門医の教育の質について国民に周知すること.の3点を挙げています.

● 0.(感染管理) すべての医療施設では,CDC(米国疾病予防管理センター)の勧告(CDCガイドライン)に準拠した「スタンダードプリコーションという世界標準の方法によって院内感染を防止するように常に改善が続けられています.近年の「疾病構造」や「医療環境」の変化により,すべての歯科医院の最重要課題として,感染管理の徹底が求められています.
 近年の歯列矯正の専門クリニックでは,「アンカースクリュー」の植立が日常的に行われています.あるいは,旧来の「帯環(バンド)装着」や「歯間離開」という施術においても,歯肉縁下挿入による出血を伴いますので,敗血症を引き起こすため矯正歯科的施術は観血的処置を伴う歯科処置と同等に考えるべきでしょう.
 下記の【関連するガイドライン】に報告にあるように,疾病構造の変化により,
成人心疾患患者さまが歯列矯正を希望して受診する機会が増加感染性心内膜炎しています.すべての患者さまへの全身疾患,既往歴に関する問診・聴取や慎重なスクリーニング,そしてスタンダードプリコーションに基づいた感染管理は,矯正歯科専門クリニックであっても欠かせないものです.
 当院では,こうした感染管理に関する条件に適合した
施設基準を満たすと同時に,徹底したスタッフの定期的研修を実施しています.


 ▶ 歯科点数表の初診料の注1に規定する施設基準(院内感染防止策)
 ▶ 歯科外来診療環境体制加算1の施設基準


【関連するガイドライン】  
 ⇒ 成人先天性心疾患診療ガイドライン(2017 年改訂版)
 ⇒ 感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017 年改訂版)
【レビュー論文】
 ⇒ Infective endocarditis and orthodontic implications in children: A review of the literature
    Am J Orthod Dentofacial Orthop 2020;157:19-28

【症例報告】
 ⇒
 心室中隔欠損症閉鎖術後14年経過し歯列矯正中に発症した感染性心内膜炎
    玉井資,武口真広,半田陽祐,他.日児誌 2018; 122(6): 1031-1035


 本症例がIEを発症した因子として,肺動脈弁逆流,内膜被覆不良となった部位の人口パッチの露出,歯列矯正器具による口腔内衛生の悪化,黄色ブドウ球菌のクランピング因子が挙げられています.歯列矯正治療では,口腔内清掃が不良になりやすく,歯列矯正器具の着脱時は最大で32%の敗血症が発症すると報告されています.
 【結論】 残存短絡がないと判断されるVSD閉鎖術後の長期経過観察中であっても,重症細菌感染を疑う場合はIEを鑑別診断にあげる必要がある.
歯列矯正器具を含めた歯科処置や乱流を生じうる術後心臓内の血流変化に特に注意し,丁寧に病態を把握し経過観察する必要性が示唆された.

● 1.(齲蝕と歯周病) 虫歯歯周病(→ 3. 参照)は,糖分の多いものを食べたり,適切な方法で「歯磨き(口腔清掃)」をしないことによっておこります.これは矯正治療をしない場合でもおこりますが,矯正装置(ブレース)を装着している場合はより深刻なリスクとなります.

 虫歯(エナメル質の脱灰)になるリスクは,リンガル法(歯の裏側につける矯正装置)の方が,唾液による自浄作用が大きいことなどのため,歯の外側に装置をつける方法より著しく小さなものであることが報告されています. 2015 Sep;148(3):414-22.)

 

● 2.(歯根吸収) 何人かの患者さまには歯根吸収(歯の根が短くなること)が発生することがあります.歯根吸収の原因は未だはっきりとわかっていませんが,わずかで目立たないものであることから歯の寿命や安定性,動揺に影響することはあまりありません.と説明されてきました.しかし最近の3D技術による診断から,歯の生えている歯槽骨,とくに前歯の唇側歯槽骨はとても薄いことや,切歯管との近接など,見えないものが見えるようになり,慎重な歯の移動を行うように計画されない場合には,歯根の露出や失活,さらには歯肉退縮(歯ぐきが下がる)という問題がおこり,歯の寿命にも関係することが分かってきました.当院ではCBCTによる治療前の精密検査によって,歯の移動を慎重にコントロールすることで歯根吸収や歯肉退縮のリスクを最小限にできるように配慮しています.

● 3.(歯肉退縮) 歯を支えている骨(歯槽骨)歯肉(歯周組織)が健康でない場合,あるいは健康な状態であったとしても,これらの歯の周囲組織は矯正治療によって影響を受けます.不適切な矯正治療による歯の移動は「歯肉退縮」の原因になりますが,適切な矯正治療による歯並びの改善は,清掃性の改善によって歯肉や歯の喪失の可能性を減少させ,歯の寿命を長持ちさせるのに有用です.しかし,毎日の口腔清掃によって歯垢を取り除かないでいると歯肉や歯周組織の状態はしだいに悪化してゆきます.

  ➡ 当院では,すべての患者さまの『歯周精密検査』を担当のオーラルヘルス・ケア―・マネージャー(歯科衛生士)が主治医とともに行ないます.必要な歯周病の「予防」や「歯周基本治療」はもちろんですが,「歯周ポケット」といった中程度~重度の「歯周病」に対する「再生療法」,また非炎症性の「歯肉退縮」に対する「審美的な歯周形成外科」も含めた高いレベルの矯正治療計画をご提案いたします.

 ⇒ 歯周病の治療指針2015(日本歯周病学会 2016.3.25

 ⇒ 歯周病と全身の健康(日本歯周病学会 2016.3.25) 

 ⇒ 糖尿病患者に対する歯周病治療ガイドライン(改訂第2版 2015.3.20)

 ⇒ 歯周病患者における再生治療のガイドライン(日本歯周病学会 2013.12.10)

 ⇒ 歯周病患者における抗菌療法の指針 2010(日本歯周病学会 2011.3.10)

 ⇒ 歯周病患者におけるインプラント治療の刺針 2008(日本歯周病学会 2009.3.30)

 ⇒ 歯周病の検査・診断・治療計画の指針 2008 (日本歯周病学会 2009.1.1)

 ⇒ 歯周病の診断と治療の指針 2007 (日本歯周病学会 2007.4.20)

● 4.(後戻り) 歯は矯正治療後もその位置を変え続けます.保定装置(リテーナー)の装着は,メガネやコンタクトレンズあるいは洋服のようなものとお考え下さい.これの使用によって後戻りの傾向を減らすことができますが,通常50年以上という今後の長い人生における加齢変化の中で後戻りは避けられません.

 咬み合わせはいろいろな要因によってさまざまに適応変化します.その要因には,「歯の摩耗」,「親知らず(智歯)の萠出」,「口呼吸」,「舌癖(舌のくせ)」,「鼻疾患」,「楽器の演奏」,「遺伝的な舌・歯・顎の大きさ」,「不慮の事故,外傷」などの影響がありますが,「加齢変化」は最も大きく,避けることはできない要因の一つです.不老不死や永遠の若さは誰もが求めるものですが,まだ見つかっていません.

 当院の患者さまで,定期的メインテナンスを10-20年近くご継続されている方も大変多くいらっしゃいます.一方では,保定開始(動的処置終了)後にまったく受診されなくなる方も少なからずいらっしゃいます.ご自身のお口やお体の健康管理に対するご判断は,患者さまの治療目的やお口の健康に対する価値観によります.

 

● 5.(顎関節症) 「カクカク音がする(関節音)」,「口があかない(開口障害)」,「関節が痛い(関節痛)」といった顎関節症状や,歯原性/非歯原性の疼痛がおこることがあります.これらの症状は,矯正治療とは関係なくおこることもあります.当クリニックでは,すべての患者さまの治療開始前に,顎関節可動域機能検査を実施し,顎関節円板に位置異常や関節の骨変形などが疑われる場合には,鑑別診断としてMR検査を連携医療機関にて実施します.当院Drは「日本顎関節学会の専門医・指導医」でもあり,これらの顎関節の病態も十分に考慮して治療いたします.もし矯正治療をはじめた後で,口腔・顔面領域に疼痛症状にお気づきの場合は遠慮なくお申し出ください.

 ⇒ 顎関節症治療の指針 2018(日本顎関節学会)

 ⇒ 顎関節人口関節全置換術の適正臨床指針 2019(日本口腔外科学会・日本顎関節学会合同)

 ⇒ 顎関節症患者のための初期治療診療ガイドライン(日本顎関節学会)

 ⇒ 非歯原性疼痛診療ガイドライン(日本口腔顔面痛学会)

 

● 6.(治療技術)  テクノロジーは時代とともに変化していきます.歯ならび治療の分野においても同様です.例えば,ワイヤーを使わないアライナー(マウスピース型装置)による治療や,最近の3Dデジタル技術による治療方法は,熟練による職人的技術(art; 術)を   再現性のある知(science; 學)へと転換させ,矯正治療をより安全により短期間でより高精度の治療結果を生み出すことができるようになりました.

 当院では,従来からの方法も併用しつつ,治療中の患者さまのQoLを考慮しながら,より安全で精度の高い3Dシュミレーション(クリンチェックソフトウェア,歯科矯正用治療支援プログラム,管理医療機器,アラインテクノロジー社)による治療方法を併用しながら,治療システムを進化させています.

 医療の分野に到来しているイノベーション.「持続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」をしっかりと見極め,30年先を見つめる先見性をもってスタッフとともに歩んでいます.

 ⇒ アライナー型矯正装置による治療指針(日本矯正歯科学会)

 

● 7.(装置の損傷) 過去における矯正装置(ブレース)はいくつもの小さな器具からできていました.ゆるみや破損,口のまわりへの打撃などによって,頬の内側や唇が傷つくこともあります.ワイヤーを調節した後の違和感(歯が浮いたような感覚)は,通常は24-48時間続きます.何かこわれたり,緩くなっているのに気づいた場合は ,直ちにご連絡ください.

 

● 8.(ヘッドギアによる事故) ヘッドギアーの間違った使用方法によって,顔や目を傷つけてしまうことも報告されています.ヘッドギアーによる治療は,こうした安全管理の問題や,患者さまのご負担が多いことから,当クリニックでは,顎の発育をコントロールするための整形的な目的以外のためにヘッドギアーを使用することは2003年より可能な限り廃止いたしました.現在はより簡便で安全,患者さまのご負担も少ないアンカースクリュー(→ 8. 参照)による歯の移動を行っています.

 

● 9.(アンカースクリュー) アンカースクリュー(TADs)による固定方法を使用することで治療期間の短縮ができます.骨の中に植立したスクリューは,その周辺やお口を常に清潔に保っておかないと,感染のため脱落することが報告されています.また,ごくまれに近接する歯根にダメージを与えることもあります.このような場合は除去することで問題は解決しますが,治療の進み具合によっては,再度の植立か,治療方針の変更が必要になります.

   ⇒ アンカースクリュー ガイドライン(日本矯正歯科学会)


 アンカースクリューの植立や,帯環(バンド)装着という施術においては,観血的処置として十分な感染管理が求められます.疾病構造の変化により,歯列矯正を希望して受診する成人心疾患患者さまが増加しており,すべての患者さまへの全身疾患,既往歴に関する問診・聴取や慎重なスクリーニング,そしてスタンダードプリコーションに基づいた感染管理に関する条件に適合した施設基準を満たすと同時に,徹底したスタッフの定期的研修も求められており,当院ではこれらを実施しています.

● 10.(顎変形症) 外科的矯正治療は,歯の移動だけで咬み合わせを改善することが困難なため,原因となっている顔面骨の大きさや位置異常(顎骨の過成長や劣成長,非対称,先天性疾患に起因したものなど)を解決するために,顎顔面の骨(上顎骨 and/or下顎骨)を外科手術によって意図的に離断(顎離断術)し,計画した位置へ移動させた後,再接合させることを併用した治療法です.

 この顎離断術は,『顎変形症(顔面変形や先天性疾患)に起因した不正咬合』によって生じた咀嚼(そしゃく)機能障害という病気・疾病を治し,口腔の健康を維持するための医療行為です.

 本邦の制度上,医療目的は健康を維持することであり,顎口腔機能の治療を目的とすることは,同時に顔貌や体表の見た目に悩む方の「心の病気」を健常にすることにもつながっています.咬み合わせの健康な方の容貌を美化する目的には適用されません.この境界については,社会における美の概念と医療化の制度ともに変化していますので,検査時に担当医とよくご相談ください.

 また,全身麻酔下で骨の移動を施術いたしますので,手術中に意識のない患者さま自身が,咬み合わせや顔面の状態を見て確認することはできません.医療従事者との信頼関係が大切です.

   2017年の実態調査片桐 歩,他:日顎変形誌, 30:213-225, 2020, 外科系99施設,形成外科は除く)では,年間3,405例の手術例が報告されています.手術の内容や制約,起こりうる問題については,【こちらの内容】を十分にお読みになりご理解ください.医療においては合併症,偶発症は常にあり,低減はできても100%安全はないということを十分にご理解されて手術に臨むことが良い結果につながります.

 ⇒ 外科的矯正治療(顎離断術を費用下歯列矯正治療)に関する同意書

 ⇒ 顎変形症に関する基礎知識(日本顎変形症学会)


 

● 11.(装置の破損) ブレースによる治療をご選択いただいた場合,アライナー型矯正装置とは異なり,ブレースが割れたり脱落する可能性が少し高くなります.割れたブラケットが粘膜にダメージを与えることも,ごくわずかですが報告されています.

 

● 12.(発音への影響) リンガルブレース(歯の裏側からの治療)による治療をご選択いただいた場合,過去においては発音に影響がでるとされていました.これは "S" 音や "R" 音がその主なもので,発声練習を行うことによって3週間程度で回復します.現代のリンガルブレースは,著しく小型化されているため,発音に影響することはありません.また,歯の舌側は唾液の自浄作用が高く,カリエスになる可能性は唇側と比較すると著しく小さいこともわかっています.しかしながら,歯肉炎になりやすいため,特殊な歯ブラシ(#308)を使い,歯磨きの時間を十分かけ,丁寧に磨くことができるように指導していますのでご安心ください.

 

● 13.(アレルギー反応) 矯正治療の装置の素材や構造にはいろいろなものがあります.患者さまの中には,材料に含まれる金属成分(ニッケル,クロムなど)にアレルギー反応を起こす場合があります.また,稀ではありますが,アライナー樹脂によるアレルギーも報告されています.アレルギーは,ピアスやネックレスなどでも起こります.このような症状が疑われる場合はお申し出ください.連携病院にてパッチテスト(貼付試験)などを実施し,アレルギーの原因をとなる金属成分を特定します.アレルギー症状が強い場合には,セラミックやアライナーによる治療が可能です.金属アレルギーがある方でも,矯正治療は可能ですが慎重に検査を行う必要があります.安心してご相談ください.

 

● 14.(治療期間) 過度や不十分な骨の成長,装置やエラスティックの使用時間不足,日々の口腔清掃の不備装置の破損や何回もの予約のキャンセルや変更など,いろいろな要因によって治療期間は延長します.また,これらは治療結果の質にも影響する場合があります.

 一般的な治療期間(歯を移動するのに要する期間)は約2年とお考え下さい.骨の中での歯の移動は,1カ月に1mm前後が通常です.しかし,歯の移動速度を速めるいくつかの方法も考案され報告されています.当院では,骨に侵襲を加え,骨代謝を活性化する方法(コルチコトミーやコルチシジョン)を併用することで,治療期間短縮できる方法をご提案することもできます.

 

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