当院における医療安全対策

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 >>> 新型コロナ感染症COVID19診療の手引き_第5.1版_20210705

 >>> Covid-19蔓延期における歯科医院での推奨事項(review)

 >>> エアロゾル感染に関する各国ガイドライン(review)

 新型コロナウイルス(Covid-19)は世界的蔓延期となり,日常的感染制御を取り入れた「新しい生活様式 withコロナ」へと社会は大きく変わりました.歯科医院においては,従来より様々な感染症を制御すべく「標準予防策」による感染管理が徹底されてきましたが,新たに「飛沫感染」という課題に対応することで,受診する患者さまの安全を守っています.

 しかし,「院内感染」を予防することはできても,患者自身が,当院を受診されるまでの外出中や,待合室で他の患者さまと遭遇することに,ご不安な方もおられると思います.歯科医院は,お口と唾液を日常的に扱う医療現場であり,定期的な消毒は実施していますが,安全のため,当院待合室でお付き添いの方にご待機いただくことはご遠慮いただいております.どうぞご理解いただきますようお願い申し上げます.

 厚生労働省では,時限的・特例的な措置として,患者さまの院内感染予防の目的により,「オンライン診療(相談など)」も可能となっていますので,ご利用される場合はお問い合わせください.

  発熱等の風症状がある場合には,かかりつけ医等の身近な医療機関に,まずは,電話等で連絡をお願いします.

 当院では,当面の間,複数の患者さまを同時に診療することを避け,1名ずつ余裕を持った診療を行うことで,患者さまの安全を優先します.待合室での待機はお避けいただくようご協力をお願いいたします.

新型コロナ感染症COVID19診療の手引き_第5.1版_20210705

日本医療安全調査機構

厚生労働省 

新型コロナに関する厚生労働省からの情報はこちらをご覧ください

Coronavirus COVID-19 Global Cases

歯科医療機関における新型コロナウイルスの感染拡大防止のための院内感染対策について

オンライン診療について

 

院内感染対策

 

■当院における滅菌システム(医療関連安全対策)

「医療法人スマイルのあたり前」の一つに,安全・安心・誠実の医療サービスがあります.

 歯科医療における感染管理は,私が大学病院に勤務を始めた30年ほど前(1988年当時),現在のようには行われておらず,グローブをつけないで素手で行うのが一般的でした.1990年頃よりグローブ着用が義務付けられるようになったことを記憶しています.これは,1985に日本でもHIV感染症(ヒト免疫不全ウイルス)が認知され,常に観血的処置を行う歯科医療においても感染管理の重要性が次第に必要になったからと記憶しています.これらは過去の話ですが,当院における「安全・安心」の医療とは「見えない医療サービス」として,変貌する感染管理に対応すべく,変化に対応して行動することにあると考えています.

 

 たとえば... インフルエンザ(H1N1型) 2009)も,唾液から感染します.

新型コロナに関する情報はこちらをご覧ください

もう10年前の話になりますが,新型インフルエンザとして,20094月にメキシコでの流行後,瞬く間に世界中に伝染したインフルエンザ(H1N1)2009 は記憶に新しいものです.現在では季節性インフルエンザとして扱われていますが,このインフルエンザのように,「感染症」とは細菌・真菌・ウイルス・寄生虫などの病原体によって,より高等な動植物に生じる病気の総称です.これらの病原体に感染していても発症するまでに時間がかかったり,発症しないこともあります.

 季節性インフルエンザの主な感染経路は「飛沫感染」です.歯科では「唾液」を日常的に扱うため,

  感染管理: 患者さま ⇔ スタッフ

          患者 ⇔ 患者

  には最大限の注意を払っています.

季節性インフルエンザでは,患者さまに問診は行いますが,患者さま自身にも自覚がない場合もあり,また1人1人の患者さまの血液検査したりすることは不可能であり,現実的ではありません.感染症のために,急に具合が悪くなった人が ,歯科医院を日常的受診することはあまりありませんが,全く否定はできません.

では,どうすればいいでしょうか?

Be Safe! Visit www.cdc.govBe Healthy! Visit www.cdc.gov 医療施設では,CDC(米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)の勧告(CDCガイドライン)に準拠した「スタンダードプリコーション」:「すべての患者さまは未同定であり,感染の可能性がある者」として仮定し,唾液や血液の触れるものはすべて滅菌し,患者さまごとに交換する」という世界標準の方法によって院内感染を防止するように常に改善が続けられています.

 再利用する器機類は,使用目的に応じて,

 ノンクリティカル器材

 セミクリティカル器材

 クリティカル器材

の三つに分類(Spaulding氏の分類)し,

①洗浄(有機物の除去)

②消毒(低・中・高水準:多くの病原体を殺滅)

③滅菌(すべての微生物を完全に除去)の工程で,

使用目的に応じた器具の消毒滅菌を行います(下表↓)

  歯科医療における感染管理のためのCDCガイドライン 2003   原文pdf

  無床診療所における自主管理票.pdf

  医療施設における消毒と滅菌のCDCガイドライン 2008  ( 原文pdf

  医療施設における環境感染管理のCDCガイドライン 2003  ( 原文pdf

Learn how to better protect yourselves from Infection transmission in the dental setting

CDCガイドラインを読むとよくわかりますが,「滅菌不良の87%は操作ミスであった」ことからもわかるように,「感染管理」にもっとも重要なことは,「工程を完璧に実施すること」や「ヒューマンエラーを防止する」ことであり,医療スタッフのチームワークと行動力がもっとも大切になります.

医療機関では,全ての患者さまに対して,安全で事故のない環境を作る役割があります.患者さまとメンバーを感染から守るための感染管理・感染対策(スタンダード プレコーション)には最大限の注意をはらい,「自分自身が患者であるならば,どういう治療を受けたいか」を常に考え,安全のためにリスクを減らします.

医療スタッフは,治療の前後には手洗いを行ないます.CDCガイドラインでは「手が肉眼的に汚れていない限り,手洗いの必要はなく,アルコールで手指消毒する」「手が肉眼的に汚れている場合に石鹸と流水にて手洗いする」と勧告しています.「石鹸と流水」で手洗いをした場合,菌数は15秒で1/41/13に減少,30秒でも1/601/600程度の減少ですが,アルコール手指消毒では30秒で1/3,0001分で1/10,00030,000に減少するそうです.

   医療現場における手指衛生のためのCDC ガイドライン 2002   (原文.pdf

日本の人口は約1億2670万人C型肝炎(HCV)ウイルスの感染者数は約200万人,エイズウイルス(HIV)感染者は27,000人以上と報告されています.人口の60人に1人は感染症の可能性がある者と推測されています.痛みや何かの疼痛をもって受診する患者さまが顧客である医療機関では,常に感染症の患者さまがいると想定すべきであり,目に見えない敵との戦いが「感染予防」なのです.

スタンダード プリコーション(標準予防策) とは,感染症対策の根幹をなすもので,患者さまの交叉感染,医療従事者の職務感染を防ぐ.全ての患者さまは未同定であり,感染の可能性のあるものとして取り扱うものです.すべての患者さまの体液や血液(創からの滲出液など),抜去歯は感染の可能性があるものとして取り扱い,これらにふれる可能性がある場合には,個人防護具(手袋・マスクなど)を着用します.

< 医療関連感染対策>
方法 概念 対象器具 消毒・滅菌法
化学的 物理的 加熱

対象物からあらゆる異物(汚物,有機物)を物理的に除去すること. 洗浄なくして消毒・滅菌は適切に行えない.  

ウォシャーディスインフェクター

超音波洗浄+薬液

 



エンベロープを持つウイルス,酵母様真菌,一般細菌を殺滅する ノンクリティカル器材
「正常皮膚」に接触するものの,粘膜には接触しない器材
フェイスボウ,X線撮影用ヘッド/コーン
筋電図
アルコール清拭,0.01%(100ppm)次亜塩素酸ナトリウム/10分間    


結核菌,ウイルス,真菌,一般細菌を殺滅する セミクリティカル器材
「粘膜」や「損傷皮膚」に接触する器材.
ミラー
短針
ピンセット
印象トレー
各種プライヤー

0.1%(1,000ppm)次亜塩素酸ナトリウム/10分,アルコール(消毒用エタノール,70%イソプロパノール)/10分間

 

 


すべての微生物(大量の細菌芽胞を除く)を殺滅する 2.0-3.5%グルタラール/30分間,0.1%(1,000ppm)次亜塩素酸ナトリウム/30分間 80~93℃10分間


 

物質中の細菌芽胞を含むすべての微生物を完全に除去,または殺滅除去すること.無菌性保証レベルは10-6レベル クリティカル器材
「血管内」や「無菌の体内」に入る器材.注射針,インプラント
外科用器具
スケーラー
外科用バー
コントラ
ハンドピース
乾熱滅菌器
高圧蒸気滅菌器(クラスB)
EOSガス滅菌
過酸化水素ガスプラズマ滅菌

DACprofessional

■当院では,安心・安全の医療サービスを実施するために,下記のような機器を設置し,使用器材に応じた「洗浄→消毒→滅菌→診療」のサイクルを完全に実施しています.

■また,洗浄・消毒・滅菌というサイクルにおいて,発生するヒューマンエラーの発生を最小限にすることで,安全・安心・誠実の医療サービスの品質管理に役立たせています.


■洗浄 ⇒ 消毒 ⇒ 滅菌サイクルに使用する器機

 DentsplySirona社 DAC Universal

非常に厳格なEN基準EN13060(European Standard)のクラスSに合格し,CEマーク表示された小型高圧蒸気滅菌器です.

CEマーク表示:EU加盟国において安全・品質などの規制統一に関する要求事項を満たす製品にのみ付けることが許可されるマーク

歯科医院でもっともよく用いられる「ハンドピース」「タービン」 は,歯科医院でもっとも汚染されている器具です.本装置 DAC Universal は,「ハンドピース」内の「切削カス」,「血液細胞」,「唾液」などの「感染・汚染物」を取り除いた後,「滅菌」を行います.

 詳しくは,Sirona社の説明ビデオをご覧ください.

 

 


 DentsplySirona社 DAC Professional

DACprofessional

EN13060 (European Standard)クラスBにクリアし,ロベルトコッホ研究所 RKガイドライン準拠した高圧蒸気滅菌器です.

本装置 DACプロフェッショナル は,医科用大型滅菌器の規格を満たした上で歯科用に小型化した高度なオートクレーブです.残留空気を排出し真空状態となったチャンバー内に飽和蒸気を充満させることにより,通常のオートクレーブでは困難な中空製品(インプラント用インスツルメント,ハンドピース,シリンジノズル,バキュームチップ等)や多孔性の繊維製品(ドレープ,ガーゼ等)を確実に滅菌します.滅菌工程後に再度,チャンバー内を真空状態とすることにより,被滅菌物に優しい低温乾燥(92℃以下)を行います.ハンドピースの洗浄(内外部)・注油・滅菌(内外部)を1台で行う DAC Universal との併用により高度なハイジーンシステムとなります.

 詳しくはこちら

 


 Dentronix社 DDS7000 Dry Heat Sterilizer

 

矯正歯科専門クリニックで多用するプライヤー類の「滅菌」には欠かせない器機です.

患者さまごとに使用するプライヤーセットを,「洗浄→消毒→滅菌→診療」のサイクルの中の,「滅菌工程」を完全に実施するための器機です.190~216度という高熱で芽胞を含むすべての微生物を完全に除去する「滅菌」工程に使用します.

          

患者さまごとに「滅菌」されたプライヤーセットを使用します

 


 サラヤ 卓上型ウォッシャーディスインフェクター [AR-40]

SARAYA_WD1 SciCan社の製品は10年以上稼働しましたが,高性能な国産製品が発売され導入しました.ミラー,ピンセット,短針といった診療器具の「洗浄・消毒」を隅々までおこないます.一昔前は人的な作業でしたが,この器機によって「ヒューマン・エラー(工程ミスや洗い残しなど)」が無くなり,「洗浄→消毒→滅菌→診療」の流れにおける「品質管理」は格段に向上しました.SARAYA_WD2

 使用済み医療器具の洗浄・消毒を目的とした器具除染用洗浄器.全ての工程は全自動で制御され,洗浄・消毒における品質の安定,二次感染の防止,医療従事者の安全と省力化をもたらしています.

 性能は,熱水消毒におけるISO最高基準 Ao値12000(93°,10分)までを満たすとてもハイレベルな器機であり,私の毎日の診療にも安心をもたらしています. >> Ao値について(医療現場における滅菌保証のガイドライン)

【廃止しました】SciCan社 Hydrim C51wd Washer DisinfectorHydrim c51w 

非常に厳格なEN基準EN15883(European Standard)に準拠した高機能洗浄消毒システムです.

ミラー,ピンセット,短針といった診療器具の「洗浄・消毒」を隅々までおこないます.一昔前には,スタッフが行っていた人的な作業ですが,このシステムによって「ヒューマン・エラー(工程ミスや洗い残しなど)」が無くなり,「洗浄→消毒→滅菌→診療」の流れにおける「品質管理」は格段に向上しました.

 詳しくは,SciCan社の説明ビデオをご覧ください.

 


 Dentronix社 DDUS60 Ultrasonic Cleaning System 

矯正歯科クリニックで多用される各種のプライヤーを細部まで「洗浄」します.

その後,上記の「乾熱や高圧蒸気滅菌器」,「ホルマリンガス滅菌器」による「滅菌」工程へと進んでいきます.