矯正歯科_医療倫理_研究会

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倫理学は行為の目的と手段に関する説明を与える体系的な努力であるとすれば,医療倫理学は医療行為そのものと同じくらい古くから存在している.他のすべての行為と同様に,医療行為もまた 「専門的-技術的な次元」 と 「道徳的-実践的次元」 という2つの規定できる次元がある.G.ペルトナー

 

Professionalism is the basis of medicine's contract with society. It demands placing the interests of patients above those of the physicine, setting and maintaining standards of competence and integrity, and providing expert advice to society on matters of health. The Physician Charter  プロフェッショナリズム.これは医療と社会との契約の基礎である.医師の利益より患者の利益を優先すること,「知」と「心」を高め保つこと,そして健康に関する専門的助言を社会に与えることが求められる.医師憲章

 

God, give us grace to accept with serenity the things that cannot be changed, Courage to change the things which should be changed, and the Wisdom to distinguish the one from the other.

 

哲学という学問は,新しいものの見方によって,慣れ親しんでいたことを見知らぬものに変える.

 

If I have seen further, it is by standing on the shoulders of giants.

 

歯学は,医の本質と同じく,歯科医学・歯科医術・歯科医道の3者が重ね備わっていないといけない.この3者が備わって真の歯科医療と言える.歯学とは単なる自然科学(natural science)ではなく,人文科学(humanities, cultiral science)を含み,社会科学(social science)でもある.歯学を自然科学と考えて教育された者は,しばしば不道徳な行為の罠に陥りやすい.歯学は歯科医師のためにあるのではなく,病人のためにあり,病人だけでなく,国民の健康を増進するためのものでもある.病人は社会生活をしており社会人である.したがって社会科学の知識がなければ病人を社会的に健康にすることはできない.石川堯雄

 

従来 矯正齒科學Orthodontics, Orthodontiaと云えば直ちに矯正装置の調整法,或はその應用法の研究であると云う様に考えられてゐたものであるが,これは非常に誤った見解である.......(中略)...... アングルの定義はこの近世矯正齒科學の見地よりすれば矯正齒科學の一分科である矯正施術 Orthodonntic treatmentの目的を説べて居るに過ぎないことがわかる。高橋新次郎

 

不正咬合並びにこれに依りて招来される顎骨の異常,乃至は顔貌の不正(勿論顎骨の異常が原因で不正咬合を生ずることも多いが)等は單に患者の咀嚼,發音等の諸機能を阻害するにのみならず,患者自身の精神上にも頗る重大な影響を及ぼし,これがため自らを卑下し,社會生存上常に大なる損失を招きつゝあることは吾々經驗するところである。高橋新次郎

 

技術を中心とした治療学の進歩は,不正咬合の治療効果を高め,治療に伴う歯根吸収などの障害を避け,術後の安定を一層確実にするための努力の表現であって,このこと自体,非難されるべきではない.しかし,一方では,技術的進歩のみが独走して,そのあとにかずかずの矛盾が残されたという面がないとはいえない.とくに,歯科矯正学の学問体系に関する総論的な考察が遅れ,矯正治療の意義と目的とは,ともすれば不明瞭となり,このため歯科矯正学は,学生諸君からも,そしてときには矯正専門医からも,あたかも美容整形技術の一部であるかのように受け取られる結果を招いている.歯科矯正学は,現在,もう一度そのあり方について考える時期に来ているといえる.そして,学問の進歩とともに,また時代の流れと社会の変化とともに,常に考え続けるものでなければならない.歯科矯正学実習書 実習総論 p.1 医歯薬出版 昭和53 1978

 

Traditionally, craniofacial biology has served as the sole scientific basis of orthodontic practice and research. Clearly an overlap of interests does exist between clinical orthodontics and craniofacial biology. However, the specialty is also significantly related to social, economic, and cultural factors. The "new paradigm" recognizes all of these interactions and dictates their integration conceptually and in research aimed at rationalizing orthodontics.  Vig PS

 

口腔の健康格差に対する倫理的要請

 

 >>>参考図書

 

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